甲子園が怖い!? 阪神からフリーエージェント(FA)宣言し、ヤクルト入りした藤本敦士内野手(32)が11月30日、東京・新橋の球団事務所で入団会見を行った。2年総額1億円で背番号は「10」に決まったが、阪神・金本知憲外野手(41)からスパイ疑惑をかけられるなど、阪神戦は今から憂鬱(ゆううつ)のご様子…。大ブーイングが予想される甲子園で大暴れし、古巣に“恩返し”する。
真新しい背番号『10』のユニホームに袖を通すと、笑顔が止まらない。ところが…。古巣の話題になると、藤本が思わず苦笑いを浮かべた。
「カネ(金本)さんに納会で『(ヤクルトの)スパイだろ』って言われました。甲子園は(阪神ファンの)ブーイングが怖いです…」
今季、最後までクライマックスシリーズ進出を争ったチーム間の移籍に、早くも火花が散っていた。11月26日に行われた阪神の選手納会。最もかわいがられていた金本に退団のあいさつをすると、冗談交じりにスパイ疑惑をかけられてしまった。
もちろん、やられてばかりではない。来季の標的にしたのは、今季ヤクルト戦に4勝2敗、防御率2・48の数字を残した同学年の安藤だった。
「安藤には『打たせろよ』と言っておきました。(阪神戦は)燃えると思うし、嫌がらせができるようにしたい」。チームは今季の阪神戦で15勝9敗。“難敵”をたたいて、さらなるお得意様にしようというわけだ。
今季118試合に出場した川島慶が右ひじ靱帯(じんたい)損傷、川端が右肩痛と遊撃手に故障者が多いヤクルトでは、新レギュラーとして期待される。
出場機会を求めて、9年間在籍した阪神を離れることを決めただけに、未練はない。来年3月には夫人の裕貴さん(29)と2男1女も上京し、東京で新居を構えることも決めた。
「今、探しているんですが、東京は家賃が高いですね。でも、ヤクルトで野球人生を終わらせるつもりで来た。やるからにはとことんやりたい」
直接対決での活躍が古巣への恩返し。ブーイングが吹き荒れる満員の甲子園を沈黙させる。